マナちゃん14歳とマサナちゃん69歳、互いの人生に大衝撃を与え合っちゃったお話

鳥取県のキャンプで、ノグソがつないだ2人の縁 

──人生に大衝撃を与え合ったという、2人の出会いについて教えてください。

眞名 3年前の小学5年生の夏休みに、鳥取県の大山で開催されたガガガ学校キャンプに参加しました。そこで1日目に伊沢さんの講演を聞いて、2日目の朝ごはんを食べて……。

伊沢 そのあと眞名ちゃんは初めてノグソしたんだよね。

眞名 はい。

伊沢 学校の夏休みの宿題の作文で、どうしてテーマにノグソを選んだの?

眞名 その夏はおばあちゃんの家に行ったり、他にも楽しいことが色々あったんですけど、人生でこういう経験をできることはもうないのかもしれないなって。自分の中でとても大きい印象があったので書きました。

伊沢 作文では「10年間生きてきた中で初めて」と書いてたよね。でも眞名ちゃんのお母さんに聞いたら、小さいときにも、軽井沢を散歩していた途中でノグソしたことがあるって。当時はトイレがないから、しょうがなくやったんだよね。命を返すということじゃなくて。だから全然違う。

眞名 小さかったので、よく覚えてないです。

伊沢 ノグソする意味を意識したのはガガガキャンプが初めてなんだ。眞名ちゃんみたいに、そういうのを、なるべく多くの子ども達にやってほしいなって思うんだ。

──眞名さんは伊沢さんの講演を初めて聞いたとき、変な人だと思いませんでしたか?

眞名 思いました。ガガガキャンプのとき私は小学5年生で、まだ「共生」の意味もわからなかったのですが、すごく新しいことっていうか、新鮮でした。

伊沢 そういう気持ちが作文に表れてて、嬉しくなったんだよ。

眞名 知らないことだったから。

伊沢 その知らないことを、良いほうに捉えてくれた。私が一番伝えたいことが伝わった。普通だったら、子どもはウンコと言うと喜ぶけど、面白ければいいっていう感じ。『うんこドリル』みたいなね。

実はテレビの「月曜から夜ふかし」に出演を頼まれたときなんて、インチキやられてだまされて、とにかく面白ければなんでもいいっていう感じだった。そういうのが嫌なんだよね。

だからガガガキャンプで眞名ちゃんがさっとノグソしてくれたことが嬉しかったんだけど、あの後さらに作文を読ませてもらって、ここまで深く理解してたんだ!って知って、もう嬉しくて。

眞名 ああ……。私も同感です。面白くすればよいのではないですよね。ウンコの素晴らしさを知ってほしいですね。

──その作文がきっかけで今回の講演会開催につながったそうですね。

伊沢 あの作文が学校の校長先生と教頭先生に読まれ、さらに自治会へ広がって今日の講演会につながったし、明日は眞名ちゃんの母校の3年生のクラスでウンコを使った環境授業をやらせてもらえるんだ。1つのことをきっかけにこうして色々なところへ広がっていって、すごいよね。

姫路市野里地区の人権推進委員会が主催した伊沢さんの講演会